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どうしても。
今日は長いよ~笑
絵画のお話。

年越しちゃったけども12月のお話。
さめがある日突然思い立って福岡へ行ったのは、
(決してカレーを食べるためではなく、笑)
どうしても、どうしても、コレ↓が見たかったから。

モーリス・ユトリロ展 モンマルトルの詩情

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話は去年の11月に行った、フィラデルフィア美術館展にさかのぼる。

さめ的にあまり長くは見ていられない、
キュビズムやシュルレアリスムの並びに展示されていた(なぜ?笑)、一枚の絵。
「モンマルトル、テアトル広場」

そのときはなぜだかわからなかったけども、
とにかく、とにかく魅かれて、何度も足を運んだ。

それが後で、ユトリロの作品だということを知る。
同時に、福岡で展示会が行われていることも知る。
なぜにそんなに魅かれるのか、知りたい。
ゆえに、旅立った。
そういうわけだ。


福岡県立美術館
今までそんなにたくさんの美術展を見てきたわけではないけども、
あんなに内容の濃い美術展ははじめてだったように思う。
約80点の絵画と、実際に使用されていたという画材の展示に加えて、
ユトリロの生涯、さらにはユトリロをとりまく人間模様までもが、
手に取るようにわかる。

モーリス・ユトリロ

作品もすごいけども、その生涯もすごいものだ。
というのも、母がすごい。
すべてはそこに起因するようである。

ユトリロは、父がわかっていない。
母は、当時の有名画家たちのモデルを務めるほどの美人。
彼らの愛人でもあり、そして自身は画家でもあった。
さらには後に、ユトリロよりも年下の男性と結婚する。

そんな母の愛に飢えたユトリロは、幼い頃から酒に溺れ、
暴力を繰り返し、刑務所や精神病院を行き来する。
そこで勧められた絵で、ユトリロは才能を発揮するのである。

しかしユトリロにとって絵を描くことは、
ただ一杯の安酒を手に入れるためのものでしかなかった。
だけども、この時期の絵がいちばんすばらしいと言われている。

「白の時代」
いつも見ている風景、どこにでもあるような日常。
気にも留めないような光景を、白とほんのいくつかの色で描き上げてある。
紙一重の才能を感じる。

「色彩の時代」
ユトリロは、絵中の女性の腰を異様に張らせて描く。
女性に対する嫌悪感の表れだという。

そんなユトリロもやがては結婚し、
晩年は、閉ざされた部屋の中で、
与えられた絵はがきを見ながら、絵を制作していたらしい。
色のない写真を見て、情景を想像しながら描く絵もやはり、
ユトリロにとってはただ、
薄められていたというワインを飲むためだけのものだったのだろうか。


白の時代、ユトリロはパリに住み、
モンマルトルの通りを歩み、酒を飲み、描いた。

いつも見ている風景。
どこにでもあるような日常。
気にも留めないような光景。

何を感じていたのだろう。



恐れ多くも、
自分が写真を撮ろうと思う瞬間の感覚と、
近しいものがあるような気がしてならなかった。


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by samepooo | 2008-01-21 23:59 | 絵画
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